ゲート前事件


 九電は、1号機に続いて、2号機の再稼働を10月15日に実施するという。黙って見過ごすわけにはいかん!というわけで、11日から原発ゲート前でハンスト決行とあいなった。

 事件は、その日に起こった。ハンスト突入の記者会見が終わり、やれやれ一段落。日差しを避けるため、簡易テントの下に座り込んで世間話に興じていた。そんなとき、道路の向こう側に、黒い警備の服を着た警察官が現れた。何すんのかなー、と見ていると、こちらをパチリ。
 ハア? 記念に一枚という仲間内ならピースサインでもしよう。新聞記者は仕事だから許そう。だが、警察となれば話は別だ。

 一応こっちにも肖像権というものがある。立ち去ろうとするので、すぐさま「そこの警官、待て」と声を上げた。ガードレールをまたぐと、警官の足が速足になった。

 「こら、止まれ。いま写真を撮った警官、お前だ。止まれ」と呼びかけると、あろうことか走り始めた。走られたら追いかけなければならない。
 これからハンストだというのに、「止まれ」「おい、こら」と叫びながら、300mほど追いかけた。
 パトカーに逃げ込んだ警官を外に出して、「ダメだろう。わかってんのか、1969年の京都学連事件、最高裁判例があるのを知ってるだろう。肖像権の侵害は犯罪行為だ」とお説教。

 それにしても、これまでの人生58年、追いかけられることはあっても、警官を追いかけたのは初めてだった。反対派仲間野呂さんからの聞きかじりが役に立った。

 九電が再稼働をした15日の午後5時、2度目の事件が勃発。
 総括集会で話をすることになり、その枕で11日の「警官追いかけ事件」をやったちょうどそのとき、何やらもめごとが発生。聴衆はもめごとに移動して話どころではなくなってしまった。

 県の職員が公用車からこちらの写真を撮ったので、抗議しているという。周りには警備や交通整理の警官がわんさかいる。私はマイクで「警官は県職員の犯罪を見逃すな。現行犯で逮捕せよ!」なんて、当然の要求。

 公用車は抗議の住民や警官が二重三重に取り囲んで、身動きとれない。30分ほどたった頃、私の立ち合いで画像を消すことになった。保存データをみると反対派住民やお孫さんの運動会の写真やらがあった。申しわけなかったが、よくわからないので全部消してもらうことにした。
 「お名前は?」「〇〇です」。「肖像権の侵害ですよ。悪いことですよ」「はい」。「もうしたらダメですよ」「はい」。ちゃんと反省の言葉も聞いた。


 

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