秋はカニ!


 人間たまには息抜きも必要だ、ということで、最近週末の夜は、時間を作って海に行く。桜島桟橋の北側、沖に張り出した防波堤に、立入禁止の看板も何のその、テトラをひょいひょいと飛びながら渡っていくのだ。
 ちょっと難易度が高いので、あんまり釣り人はいない。ゆったりと海に向かうことができる。



 狙いは何かといえば、ミズイカ。まず、日のあるうちに小魚(ネンブツダイ)を釣る。エサは前回釣ったイカの足を細かく切ったやつ。出費ゼロの完全循環が成立しているぜ、えっへん。

 日が落ちると、この小魚を生餌に仕掛けを海に放り込む。たいてい8時ごろまでに2、3匹はイカが食いついてくる。
 なにせミズイカはイカの王様。甘味の強い刺身には定評がある。こっちは釣りたてだから、さらにうまいのなんの。スミ袋は丁寧に取って味噌汁に入れたら真っ黒なスミ汁になる。奄美ではマダ汁と言って大人気。深いコクのある味は病みつきになる。
 はらわたやゲソ、剥いた皮は細かく切って醤油に漬け込んだら2、3日でなじんで立派な塩辛になる。これもうまい! ごはんに乗っけたら何もいらない。

 そんなことを思い、つばを飲み込みながら、電気ウキを眺めるのだが、潮が止まり、うんともすんともいわないときもある。



 先日、そんな暇なとき、波打ち際を懐中電灯で照らしたら、なんとカニがテトラにへばりついていた。タモ網でゲット。丁寧に探ると、ここにも、あそこにも。だが、敵も逃げ足が速く2匹目からは簡単にはいかない。結局、その日はイカ1匹、カニ1匹だった。

 味噌汁にしたカニに味をしめ、次からは、イカ、カニ両刀遣いを目指すようにした。
 スーパーで魚のアラを確保。テトラの隙間に引っかかっていたテグスでアラをしばり、そこらで拾った竹に括り付け、テトラの波打ち際に揺らしておいた。

 うん?波にもまれていたアラが動かない。そうなんです。匂いを嗅ぎつけたカニがアラを掴まえているのです。アラに夢中に食いついていたカニを、アラごと網でゲット。また置いておくとカニ、またカニ。こうしてザクザク獲ることができた。
 塩ゆで、味噌汁、焼きガニもいい。小ぶりだが、北海道の毛ガニにも負けない味の甘さと濃さだ。うん。秋はカニ!なのだ。

 

 


 ちなみにカニは、ショウジンガニ、イボショウジンガニ、イシガニ、ベニツケガニなど多岐にわたる。毒のあるやつはテトラにいないから安心だ。

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鹿児島市の郊外にある民家を会社にした「自然を愛する」出版社。自然や環境、鹿児島、奄美の本を作っています。

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